"CORONA CHAINA"
正式なタイトルは分かりませんが、中国北部の内陸部に住む7人の家族が、沿岸部の大都市経由で初めて海を見るまでの旅路を、3分のドキュメンタリー風にまとめた佳作です。コロナビールといえば太陽、海、砂浜、リゾートといった、南国の開放的なイメージですが、硬派で良質なCMも作れるんだと認識を新たにした作品。
<ストーリー>
映像は一家の長男とおぼしき男性の台詞からスタート、字幕には
"I here people shout when they see the sea. Is that true? Will I shout too?"
中国語と思われる楽曲が流れ、一家が暮らす村の風景が映し出されたあと、場所を示すテロップが表示されます。
Northern China 46°N, 86°E
Furthest place from any ocean in the world
(中国北部 北緯46° 東経86° 世界中のどの海からも、最も離れた場所)
場所はおそらく新疆ウイグル自治区。
一家は厳しい自然の中で生活、経済的なゆとりはないけれどそのぶん家族のつながりは強く、お互いに支えあって暮らしています。そんな日常を送る家族に、ある日海を見に行けるチャンスが訪れます。長男は冒頭の「人は海を見ると叫ぶと聞いたことがあるが、本当だろうか。自分もそうしてしまうのか?」と思い、姑は「村を離れるなんて考えたこともなかった、今でも信じられない」と言う。そんな家族7人が、車に長時間揺られ、列車を乗り継ぎ、飛行機に乗ってようやく沿岸部の大都市にやってきます。旅の途中ではいろんなことに驚き、初めての体験に戸惑ったりと、故郷の村に留まったままでは決してできなかったことを一気に経験します。そして最後は待望の海に到着し、子供のようにはしゃぎまくる7人の家族。嬉しさを全身で表現しながらコロナを飲み、幸せを分かち合うところで終了となります。
このCMが作られた経緯は不明ですが、
Experience
The extraordinary
がテーマとなって作られたCMだと推察されます。
島国日本に住む自分たちにとっては、海を見ることにそれほどの価値は感じられませんが、世界中のどの海からも一番離れている場所に住む家族が、一家揃って海を見るということは、何ものにも代えられない貴重な経験なのでしょう。しかも海に着くまでに必然的に様々な経験を重ねていきますが、その一つ一つが我々が思っている以上に、心に残っていくものといえます。また中国沿岸部と内陸部の格差が著しい現状や過酷な自然環境に、つい内陸部の人は生活が大変で、かわいそうと思いがちですが、本人達は全くそうは思ってはいません。それは外の人の勝手な思い込みに過ぎず、当たり前のこととしてすべてを受け入れています。その中で喜怒哀楽が日々繰り返され、それぞれの人生が消化されていくのが、その土地での生き方なんですね。
価値観は場所や、環境、考え方次第で変わるもの、幸せの尺度は人それぞれということを、改めて考えさせられたCMでした。
※家族の中でおじいさんが一番良かったですね。キャラクターが立っており存在感がありました。
Kona Big Wave Golden Ale
ゴールデン・エールは世界的なビール評論家、マイケル・ジャクソンが命名したスタイル。主にラガービールよりも淡い美しい金色をたたえた上面発酵ビールのことをそう呼ぶようですね。その中でもアルコール度数の高いものは、ストロング・ゴールデン・エールと呼ばれ、ベルギーのデュベルがその代表的な銘柄です。
このコナのビッグウェイブ・ゴールデンエールは、他のゴールデン・エールに比べ、フルーティな香りが強く味もまろやか。苦みもほどよく抑えられており、とても飲みやすいビールです。ただコナビール全般にいえることですが、そのラベルデザインのせいか、初めての人はあまり味には期待せずに飲む傾向にあるようです。ハワイ土産の、半分お遊びで造ったビールといった印象を持つんでしょうね。そうすると大抵の人は一口飲んだ瞬間に「おっ、意外と美味い」となって評価も一割増しとなるわけで、僕もその一人でした。なりはチャラチャラしているけど、曲がったことは大キライなビールというわけなんですね。
で、そのラベルですが、ハワイ・ノースショアのワイメア湾のビッグウェイブを、アウトリガーカヌーでライディングしている様子がデザインされていますが、ワイメア湾といえばもちろん 伝説のビッグウェイバー "Eddie Aikau" のことが思い出されます。
エディ・アイカウは1970年代にハワイオアフ島ワイメア・ベイのライフガードとして、またビッグウエィバーとしても大変有名だったハワイアン。冬になると数十フィートの波が押し寄せるサーフィンのメッカ、ワイメア・ベイにおいて、数多くの人を海難事故から救う等、ウォーターマンとしても尊敬を受けていました。
そんなエディでしたが、1978年3月、古代ハワイのカヌーを復元したホクレア号で、クルーとしてタヒチへの遠洋航海に出発しましたが、モロカイ海峡で遭難。船は浸水し通信機器も使えず、運命を天に委ねるしかない状況となったのです。そのときエディは仲間の助けを求めるため単身サーフボードで荒海に乗り出し、そのまま行方不明になってしまいました。
エディのこの英雄的な行動と悲劇的な最後は、後にハワイアンの中では伝説となり、そこから "Eddie Would Go" という言葉が生まれます。意味は「エディなら行くぜ=勇気を出せ。勇敢になれ」。すごくいい言葉ですね。この言葉を知ってからは、心が折れそうなときにはおまじないのようにこの言葉を繰り返すのがクセになってしまいました。先がまだ見えない今、それこそ毎日が不安との闘いですが、"Eddie Would Go" の言葉で何とかしのいでいきたいと願っています。
それでは最後に王冠の裏のハワイ語の紹介です。
"NANI"
意味は "Beautiful" とのことですが、エディ・アイカウの勇気を示唆しているような言葉だったので、ちょうどいい締めになりました。
それでは Mahalo!
カリフォルニアにあるLagunitas Brewing Companyから、Frank Zappaのアルバム"Freak Out!"の40th アニバーサリーボトルが、2004年に発売されたと少し前のブログに書きましたが、同じアメリカのDogfish Head Breweryからはジャズの巨匠、Miles Davisの "Bitches Brew" 40thアニバーサリーボトルが2010年に発売されていました。
"Bitches Brew" は、1970年にリリースされた2枚組のアルバム。前作 "In a Silent Way" に引き続き、エレクトリック・ジャズ路線を押し進めた内容で、その実験的な試みはジャズのみならず、音楽シーン全体に衝撃を与えました。マイルスのアルバムとしては、本国アメリカで初のゴールド・ディスクを獲得、その後のフュージョンミュージックの礎となったアルバムともいわれています。
その発売40周年を記念して造られたのがこのビールで、インペリアルスタウトにハニー・ビールをブレンド、アルコール度数はやや高めの9%となっており、同社の創設者であるサム・カラジオーネはその出来について以下のように語っています。
「"Bitches Brew" はチリやスパイシーなカレー味のチキンと相性抜群です。冷やし過ぎずにブランデー・グラスやワイン・グラスに注いで、アルバムを聴きながら召し上がってほしいですね」。
なぜブランデー・グラスやワイングラスがお薦めなのかは不明ですが、マイルスのアルバムを聴きながら飲むというのは魅力的です。ただそうなると1本では到底足りませんが。
ラグニタスとドッグフィッシュヘッド、ともにまだ歴史が浅いブリュワリーですが、それぞれに自由な視点でのビール造りを進めており、その部分がいわゆる「アーリーアダプター」と呼ばれる層に共感を呼ぶとこなのでしょうか。いかにもアメリカ的なスタイルは、これからもクラフトビール業界に様々な話題を提供してくれることでしょう。
今後も要チェックです。
このサイトを立ち上げてから、世界各国のビールのCMを「YouTube」で見る機会が増えましたが、数あるブランドの中で質の高いCMを作るのは Stella Artois と Heineken の2社ではないかと勝手に思っています。Stella Artois のCMは、ベルギーらしくフランス映画を彷彿させる笑いのエスプリが利いた出来上がりとなっていますが、Heineken の場合はグローバルなブランドに相応しい、無国籍(多国籍)な印象のバラエティに富んだCMが多いのが特徴です。
その Heineken のCMの中で、今一番印象に残っているのが 2011年に作られた"The Date" というCM。ノスタルジックなダンス音楽が強烈で、東南アジアの猥雑な雰囲気を程好く再現した映像とのマッチングがとても面白く、主演?の男女もとても魅力的なキャストとなっています。
ただこのCM、Heineken のオリジナルかと思っていたら、1965年に作られたインド映画 "Gumnaam "がベースになっているようです。音楽はもちろんのこと、映像のトーンや舞台設定などかなりオーバーラップする部分が多いように思えました。見ていてなぜか懐かしい気分にさせられたのは、これが理由だったのかもしれません。ちなみに楽曲のタイトルは "Jaan Pehchan Ho" 歌っているのは "Mohammed Rafi" だそうです。
この映像は "Gumnaam " の冒頭部分ですが、サスペンス映画なのに主人公が陽気に踊りまくるのは、さすがインド映画といったところ。見ていて知らず知らずのうちに引き込まれてしまいます。「恐るべしインド映画」なんですが、調べてみると他にも使われているようです。
2001年のアメリカ映画 "Ghost World" (テリー・ツワイゴフ監督)、ダニエル・クロウズの同名のコミックが原作。タイトルクレジット部分の映像なんですが、これもなかなかです。
映画に使われるようになったのは、原作者のダニエル・クロウズが監督のツワイゴフに、面白いビデオがあると見せたのがキッカケでした。監督もかなり気に入ったようで、即映画のオープニングに使うことを決定。ただ映画のタイトルも何も分からなかったため、テープを映画関係のインド人たちに見せて、ようやく "Gumnaam" に辿りついたそうです。
何気なく見て気に入ったCMにもこれだけの物語があったことに少なからず感動を覚えました。また温故知新ではありませんが、才能ある人により昔のフィルムが新しく再生され、さらに人々を感動させるということに、プロデューサーのおちまさとが言っていた「アイデアは記憶の複合体」という言葉を思いだし、思わず頷いてしまいました。
なお、"Gumnaam" が気になった人、全編見たくなったら下記URLへアクセス。ただし、英語の字幕だったので、半分で力尽きてしまいましたが。
https://youtu.be/kYlcFJZyo5Y?si=ISgfQAzfrJXBTAHS
それでは。
"KONA"が自宅に届いたので、早速いただきました。
まずは一番のお気に入りの"Pipeline Porter"からスタートです。ポータースタイルにコナコーヒー抽出液が加えられた、冬期限定のビールは、ポーター特有のほろ苦さと甘さが微妙に絡み合った味に、コナコーヒーの香りとほんの少しの酸味が、何ともいえない美味さを演出してくれます。
ボトルのラベルには、サーフボードを抱えたサーファーが、パイプラインのチューブにこれからトライする様が描かれていますが、こんな大きいボードで大丈夫?なんて余計な心配をしてしまいます。ちょっと前のブログにサーファー御用達のビールとして"PRIMO"のことを紹介しましたが、これを飲むと、サーフィンの後のビールはやはり"KONA"が一番だと改めて思いました。"Big Wave Golden Ale"、"Longboard Lager"、そしてこの"Pipeline Porter"と、五感にストレートに響く姿形には抵抗できません。
明日は、"Longboard Lager"をいただく予定です。
■おまけ
王冠の裏は"OLA"でした。意味は"Life"。何が書かれているか開けるまで分からないところが、「おみくじ」みたいで結構たのしいですね。
前回のブログで世界で一番高価なビールをネタにしましたが、1リットル100ドルとインパクトに欠けるものだったので、再度検索をかけたところ、案の定、もっと高価なビールがありました。
"Antarctic Nail Ale"というオーストラリアのNail Brewingが2010年11月に発売したビールで、何と南極の氷を溶かした水を使用。そのせいか30本という極めて少ない本数しか生産されませんでした。しかもオークション形式での販売だったため、一般にはほとんど流通せず幻のビールとなったようですね。気になるお値段はオークションスタート価格が1本800ドルからで、一番高い落札価格は1本1,850ドル。落札者はオーストラリアの精神科医アンソニー・ダレルという博士だったとのこと。
ただこのビール、日本の調査捕鯨の妨害でその名を知られるようになった、オーストラリアの過激な環境保護団体、「シーシェパード」の活動をバックアップするためのもの。売上金はすべてシーシェパードへ寄付されているようです。南極の氷での製造、世界一高価なビールという話題性、限定30本という本数からも分かるように、シーシェパードのPRのために作られたことは明らかですが、残念というか、当然というか日本ではほとんど報道されませんでした。
ことの是非は別として、機会があれば飲んでみたい1本ではあります。
It’s very rare to see brewers embrace the luxury beer angle as a profitable proposition, but for the sensory creatures, the world’s most expensive beer would be another reason to party harder. Priced at $1200 is the 12-liter bottle of Vieille Bon Secours ale, stored for the last decade, which has a complex taste with citric, caramel and toffee flavors with an undertone of licorice and aniseed with an alcoholic volume of 8 percent. At 12 liters, the beer bottle will be fun to pour and definitely choke the best of the drinkers in the beer bong party.
何の番組かは忘れてしまいましたが、1本1万円のビールをタレントに飲ませているシーンを見かけたので、早速世界一高価なビールをネットで検索、上記記事がヒットしました。何とも迫力あるボトルですね。商品名は"Vieille Bon Secours"、1,200ドルという金額に一瞬驚きましたが、12リットル入りのボトルなので、1リットル当たりに直すと100ドルと、そんなに驚くほどの金額ではありませんでした。ちょっと肩すかしをくらった気分ですが、こんなのがパーティ会場にどーんと鎮座していると、盛り上がること間違いなし?
ただ、ビールに限ったことではありませんが、入れ物が大きいとあまり美味しそうに見えません。おおざっぱな印象を受けるからでしょうか。その点写真左の通常ボトルは、それなりに美味しそうに見えますよね。物事、「ほどほど」というのも大事なんですね。
失敗したときの言い訳のひとつとして、「酒に酔った勢いで〜」といういうのがありますね。代表的なものとして「子供ができた」いうのがありますが、他にもモノを壊したりとか、他人の家で寝ていたりとか、ろくなことはありませんが、メール送信でもあったりするんでしょうか?
現在、メールはG-mailを利用していますが、MacやiPadなどのアップル製品ではG-mailアプリを使ってブラウザを開かずにメールのやり取りをすることができるので、サブのメールはこのアプリを使っています。PCを立ち上げるたびにアプリが開き、自動で送受信をしてくれるので重宝していますが、先日諸々の設定をしているときに、左の写真にある「酒気帯びテスト」という機能があることを発見。そこには「酔った勢いでメールを書いて後悔したことはありませんか〜」とのコメントがありました。仕組みとしてはメール送信前に簡単な算数のテストがあり、正解だと意識が正常だと判断されメールが送信できるというもの。バカバカしいと思いながらも、ちょっと面白いかもと思い設定してみましたが、結論から言うと面倒くさいだけでした。テストの曜日や時間帯・難易度を自分で設定できるのですが、シラフでも問題を間違えるとその度にやり直すことになるので、2~3回やっただけで設定を解除。狙いは面白いのですが、実用性に欠けるというか、間違えたときのリカバリーをもっと簡易にするなどの対応が必要ですね。例えばPCにアルコールのセンサーをつけて、息を吹きかけると送れるようにするなど。これはアプリの範疇を超えているのであり得ませんが。
このアプリではこんな機能が欲しい、あると便利といったアイディアを募集しているようなので、もっと実用性のある機能が追加されたらまた試してみたい思います。
ハワイ島コナのマイクロブルワリー"Kona Brewing Company"は、トロピカルなラベルデザインやネーミングで、サーファー御用達といった感が強いブランドですが、バドワイザーやクアーズといったアメリカン・ラガーとは一線を画す、ハワイならではのクラフトビールです。
1994年創業と比較的歴史が浅いブルワリーで、日本に輸入されているのは創業時にリリースされた"Big Wave Golden Ale""Fire Rock Pale Ale"のエールタイプ2種と、ラガータイプの"Longboard Lager"の計3種。いずれも本格的なクラフトビールです。
■Big Wave Golden Ale
いかにもハワイといったネーミングの、フルーティなエールスタイルビール。苦みも抑えられた飲みやすいビールです。
■Fire Rock Pale Ale
コクのあるハワイアンスタイルのペールエール。飲んだあと口中に広がるスパイシーなシトラス系ホップの苦みが特徴です。
■Longboard Lager
ラガータイプの例に漏れず、スッキリとした味わいが魅力。適度なホップの苦みと喉越しの爽快感が楽しめます。
また、コナのなかで一番のお気に入りといえる冬期限定の"Pipeline Porter"。100%Konaコーヒーを使用した珍しいビールです。
ポータースタイルの濃厚な味に、Konaコーヒーの爽やかなフレーバーが絶妙にからみあう、ただ珍しいだけではない深い味わいも特徴。 味、風味、ともに楽しめる極上のビールといえそうです。
その他にはマウイ島のワイルアフォールズの澄んだ水からインスピレーションを受け、そのイメージを再現したという"Wailua Wheat Ale"。
トロピカルパッションフルーツからくるシトラス系のフレーバーと、太陽の輝きに似た金色が特徴のホワイトビールらしいのですが、残念ながらまだ縁がなく味も想像だけの状態です。ただ、来週半ばには自宅に配送されてくる予定なので、届きましたら別途インプレッションをアップさせます。
■おまけ
コナビールの王冠の裏側には、ハワイ語と英語の訳語が書かれていますが、それが何種類あるのか調べてもわかりませんでした。「酒の谷口」という通販サイトにもそのことが書かれており、写真もあったので、貼付けておきます。(怒られるかな?)
全部覚えてみるというのはいかがでしょう?
Mahalo!
デンマーク、コペンハーゲン港に佇むアンデルセン原作の「人魚姫」像。
この像、デンマークの世界的なビール会社「カールスバーグ」の二代目、カール・ヤコブセンが寄贈したようですね。昨日初めて知りました。
元々創業者であり父であるJ.C.ヤコブセンがアンデルセンと親しかったこと、カール自身がバレエ好きで、デンマーク王立劇場で上演された「人魚姫」に感銘を受けたことにより、彫刻家のエドヴァルド・エリクセンに制作を依頼したとのことです。
モデルは「人魚姫」の主役で、デンマーク王立劇場のプリマドンナだった、エレン・プリース。ただ、エレンが裸体モデルを拒否したため頭部のみのモデルとなり、エドヴァルドの妻で、E・H・エリック、岡田眞澄兄弟の伯母にあたるエリーネ・エリクセンが、首から下のモデルをつとめたようです。まさに「へぇー」ですね。
原作では腰から下は魚ですが、この像は二本足の足首の辺りまで人間と同じで、その先が魚のひれになっています。それは、モデルになったエリーネの脚があまりに美しく、鱗で覆うのがしのびなかったためとのこと。これも「へぇー」………ですね。
カールスバーグは世界140ヶ国以上にビールを輸出する、世界4位のビールメーカーですが、それも1883年に、カールスバーグ研究所のエミル・クリスチャン・ハンセン博士による「酵母の純粋培養技術」の開発によるもの。この「酵母の純粋培養技術」のおかげでビールの大量生産&供給が可能となり、グローバルなビール会社となったわけです。主力製品は「カールスバーグ・ピルスナー」と呼ばれるラガーで、日本ではサントリーがライセンス生産・販売を行っています。そのためかどうかは分かりませんが、クセのないスッキリ味で、冷やして喉を潤すタイプのビールだといえます。他に「ヤコブセン・ブラウン・エール」というエールタイプのビールも造っていますが、これは飲んだことがないのでコメントはできませんが、おそらく好きなタイプの味ではないかと想像しています。機会があれば是非飲んでみたいですね。
あと蛇足ですが、この人魚姫像は「シンガポールのマーライオン」、「ブリュッセルの小便小僧」と並んで、観光客をがっかりさせる「世界三大がっかり」観光名所に数えられているとのこと。
何となくわかるような気がします。
またまたビールとは直接関係ない話で恐縮ですが、今回はMacとWindowsの画面(フォント)比較について書いてみたいと思います。
去年の11月にMac Book Airのユーザーとなり、今もそのMacを使ってこのブログを書いていますが、約12年ぶりに手にしたMacは、以前のMacとは全くの別物でした。12年という年月からすれば当然のことなんですが、別物というのはWindowsに比べてもという意味も含みます。
1999年にVAIO PCV-L700/BPを買ってから、デスクトップ・ノート合わせて10台のVAIOを使い続け、その性能にもある程度満足はしていたのですが、昨年11月のアップルストアでの体験は、PCに対する認識を一気に変えたといっても過言ではありません。起動の速さ、iPad並みのタッチパッドの使い勝手の良さ、ソフトの立ち上がりの早さや切り替えの簡単さ、デザイン性の高さ、コストパフォーマンスの高さなど、すべてが驚きでした。その結果、即購入となったのですが、自宅でパッケージを開けるときにワクワクドキドキしたのも、本当に久しぶりでした。そんなわけで今では以前にも増してPCを操作する時間が増えてしまいましたが(その後ネット回線をADSLから光に変えたことも少なからず影響がありますが)。
それとこれは前から聞いてはいたのですが、ブラウザのフォントの美しさはMacの一番のアドバンテージかもしれません。このサイトをMac、VAIOでそれぞれキャプチャーしたのが下の写真、フォントの美しさの差は一目瞭然ですね。WEBのデザイナーがMac上で美しくデザインしたサイトが、Windows上で見ると平凡に見えガッカリするといった話も聞いたりしますが、本当にそう思います。素人の自分が作ったこのサイトですらその差は歴然です。
今のプロのWEBデザイナーは、画面上での最終的な見え方まで計算して作っていくと思うので、それほど落差はないと思いますが、Macのフォントの美しさはハードの機能以上に満足感を与えてくれるものではないかと思っています。
しばらくはWindowsには戻れませんね。
グーグルによると、動画配信サービス「YouTube」で、2011年に世界で最も多く再生されたテレビCMは、ミュージック・ビデオや映画予告編などを除くと、1位はフォルクスワーゲンの新型「パサート」のテレビCM「The Force」だったとのこと。再生回数は4,524万8,798回。
「ダースベイダー」に扮した子どもが、フォースを発するために一所懸命頑張る姿と、それを見た父親の粋な計らいが微笑ましい内容で、カンヌ・ライオンズ2011ではフィルム部門金賞を受賞。広告会社は米ロサンゼルスのDeutsch。
それにしても「スター・ウォーズ」第1作がアメリカで公開されたのが1977年5月、35年も前のことです。このCMのお父さんが生まれた頃にもかかわらず、ダースベイダーをはじめとしたキャラクターには全く古さを感じさせません。これはこれで凄いことなんだと、改めて感心しました。
ちなみに第5位にはハイネケンCMにも登場したジェニファー・アニストンの「smartwater – Jennifer Aniston goes viral」(1,012万159回)がランクイン。ただこれだけ再生された一番の理由は、CMの冒頭に出てくるKeenan Cahillのおかげかも知れませんね。
相変わらずの美貌ですが、ややぽっちゃりとしてきたところに、時の流れを感じます。
「笛を吹く少年」や「皇帝マキシミリアンの処刑」などで知られるフランス印象派の巨匠(※1) エドゥアール・マネが描いた「フォリー・ベルジェールのバー」。
1869年、パリ9区ロシェ通りに開業したミュージック・ホール、『フォリー・ベルジェール(Folies Bergère)」の中のバーを題材に1882年に描かれました。フランス最初のミュージック・ホールの雰囲気が随所に醸し出された作品として名高いようです。
ウェートレスの女性を中心に、シャンパンやビールなどのお酒が描かれ、背後はシャンデリアの下で大勢の客が食事をする風景が、鏡に映っている構図(※2)となっていますが、興味深いのは左右のビール瓶に描かれたラベルの図柄。赤い三角形にBassの文字がかすかに見てとれます。フランスといえばワインかシャンパンというのが相場ですが、19世紀のパリで、しかもイングランドのビールがあることには、ちょっとした驚きをおぼえました(ちなみに日本ではこの年に新橋−日本橋間の東京馬車鉄道(後の都電)が開通)。バス醸造所では、ボトリングする際の12カ条の品質管理規定というのがありますが、それが制定されたのが1880年。その2年後ということで、ボトリングされたBassが、このホールでも飲まれていたのでしょうか?
そう考えると品質管理という概念は、製品の普及のためには必要不可欠なもので、信頼と安心の証となるのは今も昔も変わらないといえます。そのおかげでBassは、その当時からグローバルなビールブランドとしてヨーロッパで認められたのではないかと推測されます。
なお、エドゥアール・マネはこの作品が完成した翌年、1883年に死去。現在この絵は、ロンドンのコントールド・ギャラリーに収蔵されているようです。
※1 マネが印象派であるかどうか諸説があるようです。
※2 鏡に映るウエートレスの後姿の不自然さや、男性と話しているはずなのに無表情な顔など、全体の構図のゆがみに込められたマネの創作意図も、調べてみると面白いですね。
80年代、サーファー御用達のビールといえば"PRIMO"。
FALARのポップサックパンツにReyn Spoonerのシャツ、Top SiderのデッキシューズとJOVANのムスクでキメたサーファー達は、ディスコに行くとまずは"PRIMO"で乾杯。けっしてバドワイザーやクアーズではありませんでした。
そんなサーファーに絶大な人気を誇ったプリモビールは、1898年にHonolulu Brewing & Malting Co. という会社によって発売されました。そして1920年~1933年の禁酒法時代をくぐり抜け、いくつもの企業に転売されながらも、ハワイ州の売上No. 1ビールとして君臨。ただその後は、次第に売り上げが落ち、ついに1997年に製造を中止。そして約10年の長いブランクを経て、2008年11月、現在プリモを所有しているPabst Brewing Co.からプリモを復活するという発表がされたのでした。ただ、原料になるCane sugar(さとうきび)はハワイ産のものを使用しているのですが、ボトルで売られるプリモは、Pabst Brewing Co.がカリフォルニアで作ってハワイに輸入。ドラフトのみをハワイの地ビール、カウアイ島のKeoki Brewingが醸造しているようです。
このプリモビール、飲んでいたのはもう30年近くも昔のことなので、味なんかすっかり忘れてしまってましたが、飲んでみると日本のラガービールに近い、スッキリとした味でした。ボトルにもIsland Lagerと書いてあるように、味わいや風味もあまり強くないので、バドやクアーズのようにキンキンに冷やして飲むのが良さそうです。
ハワイのビールといえばコナビールがありますが、コナビールは結構しっかりとしたクラフトビールといった味なので、喉を潤す1杯目はこちら、2杯目以降にコナビールと、飲み比べてみるのもお薦めのようです。
それでは40〜50代のサーファー&元サーファーの皆さん、
乾杯!
2012年がスタートしました。
昨年9月に「クラフトビアハウス・ラッシュライフ」の新規オープンを決意し、計画をスタートさせて3ヶ月が経過。オープン予定日までの、ちょうど半分の道程までたどりつきました。
当初はサーフィンのために毎週末通っていた鎌倉の地に、ショップをオープンさせるべく準備を進めてきましたが、紆余曲折、現在は世田谷桜新町でのオープンをめざし、準備を進めている日々を送っています。ただコチラもまだまだ未確定要素が多く、予断を許さない状況ですが、すこしづつ前に進んでいます。まだまだやること、決めなければならないことが山ほどありますが、一つ一つ確実にこなしてゆき、残り3ヶ月を有意義に過ごしていければと思っております。
そんな訳で、新年のご挨拶の定番ワード、「今年もよろしくお願いします」という言葉ですが、今は申し上げることはいたしません。3ヶ月後、無事にショップがオープンした際に、改めて皆様にご挨拶させていただきたいと思います。
では改めまして、
「新年、あけましておめでとうございます」
2012年元旦
"CORONA CHAINA"
正式なタイトルは分かりませんが、中国北部の内陸部に住む7人の家族が、沿岸部の大都市経由で初めて海を見るまでの旅路を、3分のドキュメンタリー風にまとめた佳作です。コロナビールといえば太陽、海、砂浜、リゾートといった、南国の開放的なイメージですが、硬派で良質なCMも作れるんだと認識を新たにした作品。
<ストーリー>
映像は一家の長男とおぼしき男性の台詞からスタート、字幕には
"I here people shout when they see the sea. Is that true? Will I shout too?"
中国語と思われる楽曲が流れ、一家が暮らす村の風景が映し出されたあと、場所を示すテロップが表示されます。
Northern China 46°N, 86°E
Furthest place from any ocean in the world
(中国北部 北緯46° 東経86° 世界中のどの海からも、最も離れた場所)
場所はおそらく新疆ウイグル自治区。
一家は厳しい自然の中で生活、経済的なゆとりはないけれどそのぶん家族のつながりは強く、お互いに支えあって暮らしています。そんな日常を送る家族に、ある日海を見に行けるチャンスが訪れます。長男は冒頭の「人は海を見ると叫ぶと聞いたことがあるが、本当だろうか。自分もそうしてしまうのか?」と思い、姑は「村を離れるなんて考えたこともなかった、今でも信じられない」と言う。そんな家族7人が、車に長時間揺られ、列車を乗り継ぎ、飛行機に乗ってようやく沿岸部の大都市にやってきます。旅の途中ではいろんなことに驚き、初めての体験に戸惑ったりと、故郷の村に留まったままでは決してできなかったことを一気に経験します。そして最後は待望の海に到着し、子供のようにはしゃぎまくる7人の家族。嬉しさを全身で表現しながらコロナを飲み、幸せを分かち合うところで終了となります。
このCMが作られた経緯は不明ですが、
Experience
The extraordinary
がテーマとなって作られたCMだと推察されます。
島国日本に住む自分たちにとっては、海を見ることにそれほどの価値は感じられませんが、世界中のどの海からも一番離れている場所に住む家族が、一家揃って海を見るということは、何ものにも代えられない貴重な経験なのでしょう。しかも海に着くまでに必然的に様々な経験を重ねていきますが、その一つ一つが我々が思っている以上に、心に残っていくものといえます。また中国沿岸部と内陸部の格差が著しい現状や過酷な自然環境に、つい内陸部の人は生活が大変で、かわいそうと思いがちですが、本人達は全くそうは思ってはいません。それは外の人の勝手な思い込みに過ぎず、当たり前のこととしてすべてを受け入れています。その中で喜怒哀楽が日々繰り返され、それぞれの人生が消化されていくのが、その土地での生き方なんですね。
価値観は場所や、環境、考え方次第で変わるもの、幸せの尺度は人それぞれということを、改めて考えさせられたCMでした。
※家族の中でおじいさんが一番良かったですね。キャラクターが立っており存在感がありました。
Kona Big Wave Golden Ale
ゴールデン・エールは世界的なビール評論家、マイケル・ジャクソンが命名したスタイル。主にラガービールよりも淡い美しい金色をたたえた上面発酵ビールのことをそう呼ぶようですね。その中でもアルコール度数の高いものは、ストロング・ゴールデン・エールと呼ばれ、ベルギーのデュベルがその代表的な銘柄です。
このコナのビッグウェイブ・ゴールデンエールは、他のゴールデン・エールに比べ、フルーティな香りが強く味もまろやか。苦みもほどよく抑えられており、とても飲みやすいビールです。ただコナビール全般にいえることですが、そのラベルデザインのせいか、初めての人はあまり味には期待せずに飲む傾向にあるようです。ハワイ土産の、半分お遊びで造ったビールといった印象を持つんでしょうね。そうすると大抵の人は一口飲んだ瞬間に「おっ、意外と美味い」となって評価も一割増しとなるわけで、僕もその一人でした。なりはチャラチャラしているけど、曲がったことは大キライなビールというわけなんですね。
で、そのラベルですが、ハワイ・ノースショアのワイメア湾のビッグウェイブを、アウトリガーカヌーでライディングしている様子がデザインされていますが、ワイメア湾といえばもちろん 伝説のビッグウェイバー "Eddie Aikau" のことが思い出されます。
エディ・アイカウは1970年代にハワイオアフ島ワイメア・ベイのライフガードとして、またビッグウエィバーとしても大変有名だったハワイアン。冬になると数十フィートの波が押し寄せるサーフィンのメッカ、ワイメア・ベイにおいて、数多くの人を海難事故から救う等、ウォーターマンとしても尊敬を受けていました。
そんなエディでしたが、1978年3月、古代ハワイのカヌーを復元したホクレア号で、クルーとしてタヒチへの遠洋航海に出発しましたが、モロカイ海峡で遭難。船は浸水し通信機器も使えず、運命を天に委ねるしかない状況となったのです。そのときエディは仲間の助けを求めるため単身サーフボードで荒海に乗り出し、そのまま行方不明になってしまいました。
エディのこの英雄的な行動と悲劇的な最後は、後にハワイアンの中では伝説となり、そこから "Eddie Would Go" という言葉が生まれます。意味は「エディなら行くぜ=勇気を出せ。勇敢になれ」。すごくいい言葉ですね。この言葉を知ってからは、心が折れそうなときにはおまじないのようにこの言葉を繰り返すのがクセになってしまいました。先がまだ見えない今、それこそ毎日が不安との闘いですが、"Eddie Would Go" の言葉で何とかしのいでいきたいと願っています。
それでは最後に王冠の裏のハワイ語の紹介です。
"NANI"
意味は "Beautiful" とのことですが、エディ・アイカウの勇気を示唆しているような言葉だったので、ちょうどいい締めになりました。
それでは Mahalo!
カリフォルニアにあるLagunitas Brewing Companyから、Frank Zappaのアルバム"Freak Out!"の40th アニバーサリーボトルが、2004年に発売されたと少し前のブログに書きましたが、同じアメリカのDogfish Head Breweryからはジャズの巨匠、Miles Davisの "Bitches Brew" 40thアニバーサリーボトルが2010年に発売されていました。
"Bitches Brew" は、1970年にリリースされた2枚組のアルバム。前作 "In a Silent Way" に引き続き、エレクトリック・ジャズ路線を押し進めた内容で、その実験的な試みはジャズのみならず、音楽シーン全体に衝撃を与えました。マイルスのアルバムとしては、本国アメリカで初のゴールド・ディスクを獲得、その後のフュージョンミュージックの礎となったアルバムともいわれています。
その発売40周年を記念して造られたのがこのビールで、インペリアルスタウトにハニー・ビールをブレンド、アルコール度数はやや高めの9%となっており、同社の創設者であるサム・カラジオーネはその出来について以下のように語っています。
「"Bitches Brew" はチリやスパイシーなカレー味のチキンと相性抜群です。冷やし過ぎずにブランデー・グラスやワイン・グラスに注いで、アルバムを聴きながら召し上がってほしいですね」。
なぜブランデー・グラスやワイングラスがお薦めなのかは不明ですが、マイルスのアルバムを聴きながら飲むというのは魅力的です。ただそうなると1本では到底足りませんが。
ラグニタスとドッグフィッシュヘッド、ともにまだ歴史が浅いブリュワリーですが、それぞれに自由な視点でのビール造りを進めており、その部分がいわゆる「アーリーアダプター」と呼ばれる層に共感を呼ぶとこなのでしょうか。いかにもアメリカ的なスタイルは、これからもクラフトビール業界に様々な話題を提供してくれることでしょう。
今後も要チェックです。
このサイトを立ち上げてから、世界各国のビールのCMを「YouTube」で見る機会が増えましたが、数あるブランドの中で質の高いCMを作るのは Stella Artois と Heineken の2社ではないかと勝手に思っています。Stella Artois のCMは、ベルギーらしくフランス映画を彷彿させる笑いのエスプリが利いた出来上がりとなっていますが、Heineken の場合はグローバルなブランドに相応しい、無国籍(多国籍)な印象のバラエティに富んだCMが多いのが特徴です。
その Heineken のCMの中で、今一番印象に残っているのが 2011年に作られた"The Date" というCM。ノスタルジックなダンス音楽が強烈で、東南アジアの猥雑な雰囲気を程好く再現した映像とのマッチングがとても面白く、主演?の男女もとても魅力的なキャストとなっています。
ただこのCM、Heineken のオリジナルかと思っていたら、1965年に作られたインド映画 "Gumnaam "がベースになっているようです。音楽はもちろんのこと、映像のトーンや舞台設定などかなりオーバーラップする部分が多いように思えました。見ていてなぜか懐かしい気分にさせられたのは、これが理由だったのかもしれません。ちなみに楽曲のタイトルは "Jaan Pehchan Ho" 歌っているのは "Mohammed Rafi" だそうです。
この映像は "Gumnaam " の冒頭部分ですが、サスペンス映画なのに主人公が陽気に踊りまくるのは、さすがインド映画といったところ。見ていて知らず知らずのうちに引き込まれてしまいます。「恐るべしインド映画」なんですが、調べてみると他にも使われているようです。
2001年のアメリカ映画 "Ghost World" (テリー・ツワイゴフ監督)、ダニエル・クロウズの同名のコミックが原作。タイトルクレジット部分の映像なんですが、これもなかなかです。
映画に使われるようになったのは、原作者のダニエル・クロウズが監督のツワイゴフに、面白いビデオがあると見せたのがキッカケでした。監督もかなり気に入ったようで、即映画のオープニングに使うことを決定。ただ映画のタイトルも何も分からなかったため、テープを映画関係のインド人たちに見せて、ようやく "Gumnaam" に辿りついたそうです。
何気なく見て気に入ったCMにもこれだけの物語があったことに少なからず感動を覚えました。また温故知新ではありませんが、才能ある人により昔のフィルムが新しく再生され、さらに人々を感動させるということに、プロデューサーのおちまさとが言っていた「アイデアは記憶の複合体」という言葉を思いだし、思わず頷いてしまいました。
なお、"Gumnaam" が気になった人、全編見たくなったら下記URLへアクセス。ただし、英語の字幕だったので、半分で力尽きてしまいましたが。
https://youtu.be/kYlcFJZyo5Y?si=ISgfQAzfrJXBTAHS
それでは。
"KONA"が自宅に届いたので、早速いただきました。
まずは一番のお気に入りの"Pipeline Porter"からスタートです。ポータースタイルにコナコーヒー抽出液が加えられた、冬期限定のビールは、ポーター特有のほろ苦さと甘さが微妙に絡み合った味に、コナコーヒーの香りとほんの少しの酸味が、何ともいえない美味さを演出してくれます。
ボトルのラベルには、サーフボードを抱えたサーファーが、パイプラインのチューブにこれからトライする様が描かれていますが、こんな大きいボードで大丈夫?なんて余計な心配をしてしまいます。ちょっと前のブログにサーファー御用達のビールとして"PRIMO"のことを紹介しましたが、これを飲むと、サーフィンの後のビールはやはり"KONA"が一番だと改めて思いました。"Big Wave Golden Ale"、"Longboard Lager"、そしてこの"Pipeline Porter"と、五感にストレートに響く姿形には抵抗できません。
明日は、"Longboard Lager"をいただく予定です。
■おまけ
王冠の裏は"OLA"でした。意味は"Life"。何が書かれているか開けるまで分からないところが、「おみくじ」みたいで結構たのしいですね。
前回のブログで世界で一番高価なビールをネタにしましたが、1リットル100ドルとインパクトに欠けるものだったので、再度検索をかけたところ、案の定、もっと高価なビールがありました。
"Antarctic Nail Ale"というオーストラリアのNail Brewingが2010年11月に発売したビールで、何と南極の氷を溶かした水を使用。そのせいか30本という極めて少ない本数しか生産されませんでした。しかもオークション形式での販売だったため、一般にはほとんど流通せず幻のビールとなったようですね。気になるお値段はオークションスタート価格が1本800ドルからで、一番高い落札価格は1本1,850ドル。落札者はオーストラリアの精神科医アンソニー・ダレルという博士だったとのこと。
ただこのビール、日本の調査捕鯨の妨害でその名を知られるようになった、オーストラリアの過激な環境保護団体、「シーシェパード」の活動をバックアップするためのもの。売上金はすべてシーシェパードへ寄付されているようです。南極の氷での製造、世界一高価なビールという話題性、限定30本という本数からも分かるように、シーシェパードのPRのために作られたことは明らかですが、残念というか、当然というか日本ではほとんど報道されませんでした。
ことの是非は別として、機会があれば飲んでみたい1本ではあります。
It’s very rare to see brewers embrace the luxury beer angle as a profitable proposition, but for the sensory creatures, the world’s most expensive beer would be another reason to party harder. Priced at $1200 is the 12-liter bottle of Vieille Bon Secours ale, stored for the last decade, which has a complex taste with citric, caramel and toffee flavors with an undertone of licorice and aniseed with an alcoholic volume of 8 percent. At 12 liters, the beer bottle will be fun to pour and definitely choke the best of the drinkers in the beer bong party.
何の番組かは忘れてしまいましたが、1本1万円のビールをタレントに飲ませているシーンを見かけたので、早速世界一高価なビールをネットで検索、上記記事がヒットしました。何とも迫力あるボトルですね。商品名は"Vieille Bon Secours"、1,200ドルという金額に一瞬驚きましたが、12リットル入りのボトルなので、1リットル当たりに直すと100ドルと、そんなに驚くほどの金額ではありませんでした。ちょっと肩すかしをくらった気分ですが、こんなのがパーティ会場にどーんと鎮座していると、盛り上がること間違いなし?
ただ、ビールに限ったことではありませんが、入れ物が大きいとあまり美味しそうに見えません。おおざっぱな印象を受けるからでしょうか。その点写真左の通常ボトルは、それなりに美味しそうに見えますよね。物事、「ほどほど」というのも大事なんですね。
失敗したときの言い訳のひとつとして、「酒に酔った勢いで〜」といういうのがありますね。代表的なものとして「子供ができた」いうのがありますが、他にもモノを壊したりとか、他人の家で寝ていたりとか、ろくなことはありませんが、メール送信でもあったりするんでしょうか?
現在、メールはG-mailを利用していますが、MacやiPadなどのアップル製品ではG-mailアプリを使ってブラウザを開かずにメールのやり取りをすることができるので、サブのメールはこのアプリを使っています。PCを立ち上げるたびにアプリが開き、自動で送受信をしてくれるので重宝していますが、先日諸々の設定をしているときに、左の写真にある「酒気帯びテスト」という機能があることを発見。そこには「酔った勢いでメールを書いて後悔したことはありませんか〜」とのコメントがありました。仕組みとしてはメール送信前に簡単な算数のテストがあり、正解だと意識が正常だと判断されメールが送信できるというもの。バカバカしいと思いながらも、ちょっと面白いかもと思い設定してみましたが、結論から言うと面倒くさいだけでした。テストの曜日や時間帯・難易度を自分で設定できるのですが、シラフでも問題を間違えるとその度にやり直すことになるので、2~3回やっただけで設定を解除。狙いは面白いのですが、実用性に欠けるというか、間違えたときのリカバリーをもっと簡易にするなどの対応が必要ですね。例えばPCにアルコールのセンサーをつけて、息を吹きかけると送れるようにするなど。これはアプリの範疇を超えているのであり得ませんが。
このアプリではこんな機能が欲しい、あると便利といったアイディアを募集しているようなので、もっと実用性のある機能が追加されたらまた試してみたい思います。
ハワイ島コナのマイクロブルワリー"Kona Brewing Company"は、トロピカルなラベルデザインやネーミングで、サーファー御用達といった感が強いブランドですが、バドワイザーやクアーズといったアメリカン・ラガーとは一線を画す、ハワイならではのクラフトビールです。
1994年創業と比較的歴史が浅いブルワリーで、日本に輸入されているのは創業時にリリースされた"Big Wave Golden Ale""Fire Rock Pale Ale"のエールタイプ2種と、ラガータイプの"Longboard Lager"の計3種。いずれも本格的なクラフトビールです。
■Big Wave Golden Ale
いかにもハワイといったネーミングの、フルーティなエールスタイルビール。苦みも抑えられた飲みやすいビールです。
■Fire Rock Pale Ale
コクのあるハワイアンスタイルのペールエール。飲んだあと口中に広がるスパイシーなシトラス系ホップの苦みが特徴です。
■Longboard Lager
ラガータイプの例に漏れず、スッキリとした味わいが魅力。適度なホップの苦みと喉越しの爽快感が楽しめます。
また、コナのなかで一番のお気に入りといえる冬期限定の"Pipeline Porter"。100%Konaコーヒーを使用した珍しいビールです。
ポータースタイルの濃厚な味に、Konaコーヒーの爽やかなフレーバーが絶妙にからみあう、ただ珍しいだけではない深い味わいも特徴。 味、風味、ともに楽しめる極上のビールといえそうです。
その他にはマウイ島のワイルアフォールズの澄んだ水からインスピレーションを受け、そのイメージを再現したという"Wailua Wheat Ale"。
トロピカルパッションフルーツからくるシトラス系のフレーバーと、太陽の輝きに似た金色が特徴のホワイトビールらしいのですが、残念ながらまだ縁がなく味も想像だけの状態です。ただ、来週半ばには自宅に配送されてくる予定なので、届きましたら別途インプレッションをアップさせます。
■おまけ
コナビールの王冠の裏側には、ハワイ語と英語の訳語が書かれていますが、それが何種類あるのか調べてもわかりませんでした。「酒の谷口」という通販サイトにもそのことが書かれており、写真もあったので、貼付けておきます。(怒られるかな?)
全部覚えてみるというのはいかがでしょう?
Mahalo!
デンマーク、コペンハーゲン港に佇むアンデルセン原作の「人魚姫」像。
この像、デンマークの世界的なビール会社「カールスバーグ」の二代目、カール・ヤコブセンが寄贈したようですね。昨日初めて知りました。
元々創業者であり父であるJ.C.ヤコブセンがアンデルセンと親しかったこと、カール自身がバレエ好きで、デンマーク王立劇場で上演された「人魚姫」に感銘を受けたことにより、彫刻家のエドヴァルド・エリクセンに制作を依頼したとのことです。
モデルは「人魚姫」の主役で、デンマーク王立劇場のプリマドンナだった、エレン・プリース。ただ、エレンが裸体モデルを拒否したため頭部のみのモデルとなり、エドヴァルドの妻で、E・H・エリック、岡田眞澄兄弟の伯母にあたるエリーネ・エリクセンが、首から下のモデルをつとめたようです。まさに「へぇー」ですね。
原作では腰から下は魚ですが、この像は二本足の足首の辺りまで人間と同じで、その先が魚のひれになっています。それは、モデルになったエリーネの脚があまりに美しく、鱗で覆うのがしのびなかったためとのこと。これも「へぇー」………ですね。
カールスバーグは世界140ヶ国以上にビールを輸出する、世界4位のビールメーカーですが、それも1883年に、カールスバーグ研究所のエミル・クリスチャン・ハンセン博士による「酵母の純粋培養技術」の開発によるもの。この「酵母の純粋培養技術」のおかげでビールの大量生産&供給が可能となり、グローバルなビール会社となったわけです。主力製品は「カールスバーグ・ピルスナー」と呼ばれるラガーで、日本ではサントリーがライセンス生産・販売を行っています。そのためかどうかは分かりませんが、クセのないスッキリ味で、冷やして喉を潤すタイプのビールだといえます。他に「ヤコブセン・ブラウン・エール」というエールタイプのビールも造っていますが、これは飲んだことがないのでコメントはできませんが、おそらく好きなタイプの味ではないかと想像しています。機会があれば是非飲んでみたいですね。
あと蛇足ですが、この人魚姫像は「シンガポールのマーライオン」、「ブリュッセルの小便小僧」と並んで、観光客をがっかりさせる「世界三大がっかり」観光名所に数えられているとのこと。
何となくわかるような気がします。
またまたビールとは直接関係ない話で恐縮ですが、今回はMacとWindowsの画面(フォント)比較について書いてみたいと思います。
去年の11月にMac Book Airのユーザーとなり、今もそのMacを使ってこのブログを書いていますが、約12年ぶりに手にしたMacは、以前のMacとは全くの別物でした。12年という年月からすれば当然のことなんですが、別物というのはWindowsに比べてもという意味も含みます。
1999年にVAIO PCV-L700/BPを買ってから、デスクトップ・ノート合わせて10台のVAIOを使い続け、その性能にもある程度満足はしていたのですが、昨年11月のアップルストアでの体験は、PCに対する認識を一気に変えたといっても過言ではありません。起動の速さ、iPad並みのタッチパッドの使い勝手の良さ、ソフトの立ち上がりの早さや切り替えの簡単さ、デザイン性の高さ、コストパフォーマンスの高さなど、すべてが驚きでした。その結果、即購入となったのですが、自宅でパッケージを開けるときにワクワクドキドキしたのも、本当に久しぶりでした。そんなわけで今では以前にも増してPCを操作する時間が増えてしまいましたが(その後ネット回線をADSLから光に変えたことも少なからず影響がありますが)。
それとこれは前から聞いてはいたのですが、ブラウザのフォントの美しさはMacの一番のアドバンテージかもしれません。このサイトをMac、VAIOでそれぞれキャプチャーしたのが下の写真、フォントの美しさの差は一目瞭然ですね。WEBのデザイナーがMac上で美しくデザインしたサイトが、Windows上で見ると平凡に見えガッカリするといった話も聞いたりしますが、本当にそう思います。素人の自分が作ったこのサイトですらその差は歴然です。
今のプロのWEBデザイナーは、画面上での最終的な見え方まで計算して作っていくと思うので、それほど落差はないと思いますが、Macのフォントの美しさはハードの機能以上に満足感を与えてくれるものではないかと思っています。
しばらくはWindowsには戻れませんね。
グーグルによると、動画配信サービス「YouTube」で、2011年に世界で最も多く再生されたテレビCMは、ミュージック・ビデオや映画予告編などを除くと、1位はフォルクスワーゲンの新型「パサート」のテレビCM「The Force」だったとのこと。再生回数は4,524万8,798回。
「ダースベイダー」に扮した子どもが、フォースを発するために一所懸命頑張る姿と、それを見た父親の粋な計らいが微笑ましい内容で、カンヌ・ライオンズ2011ではフィルム部門金賞を受賞。広告会社は米ロサンゼルスのDeutsch。
それにしても「スター・ウォーズ」第1作がアメリカで公開されたのが1977年5月、35年も前のことです。このCMのお父さんが生まれた頃にもかかわらず、ダースベイダーをはじめとしたキャラクターには全く古さを感じさせません。これはこれで凄いことなんだと、改めて感心しました。
ちなみに第5位にはハイネケンCMにも登場したジェニファー・アニストンの「smartwater – Jennifer Aniston goes viral」(1,012万159回)がランクイン。ただこれだけ再生された一番の理由は、CMの冒頭に出てくるKeenan Cahillのおかげかも知れませんね。
相変わらずの美貌ですが、ややぽっちゃりとしてきたところに、時の流れを感じます。
「笛を吹く少年」や「皇帝マキシミリアンの処刑」などで知られるフランス印象派の巨匠(※1) エドゥアール・マネが描いた「フォリー・ベルジェールのバー」。
1869年、パリ9区ロシェ通りに開業したミュージック・ホール、『フォリー・ベルジェール(Folies Bergère)」の中のバーを題材に1882年に描かれました。フランス最初のミュージック・ホールの雰囲気が随所に醸し出された作品として名高いようです。
ウェートレスの女性を中心に、シャンパンやビールなどのお酒が描かれ、背後はシャンデリアの下で大勢の客が食事をする風景が、鏡に映っている構図(※2)となっていますが、興味深いのは左右のビール瓶に描かれたラベルの図柄。赤い三角形にBassの文字がかすかに見てとれます。フランスといえばワインかシャンパンというのが相場ですが、19世紀のパリで、しかもイングランドのビールがあることには、ちょっとした驚きをおぼえました(ちなみに日本ではこの年に新橋−日本橋間の東京馬車鉄道(後の都電)が開通)。バス醸造所では、ボトリングする際の12カ条の品質管理規定というのがありますが、それが制定されたのが1880年。その2年後ということで、ボトリングされたBassが、このホールでも飲まれていたのでしょうか?
そう考えると品質管理という概念は、製品の普及のためには必要不可欠なもので、信頼と安心の証となるのは今も昔も変わらないといえます。そのおかげでBassは、その当時からグローバルなビールブランドとしてヨーロッパで認められたのではないかと推測されます。
なお、エドゥアール・マネはこの作品が完成した翌年、1883年に死去。現在この絵は、ロンドンのコントールド・ギャラリーに収蔵されているようです。
※1 マネが印象派であるかどうか諸説があるようです。
※2 鏡に映るウエートレスの後姿の不自然さや、男性と話しているはずなのに無表情な顔など、全体の構図のゆがみに込められたマネの創作意図も、調べてみると面白いですね。
80年代、サーファー御用達のビールといえば"PRIMO"。
FALARのポップサックパンツにReyn Spoonerのシャツ、Top SiderのデッキシューズとJOVANのムスクでキメたサーファー達は、ディスコに行くとまずは"PRIMO"で乾杯。けっしてバドワイザーやクアーズではありませんでした。
そんなサーファーに絶大な人気を誇ったプリモビールは、1898年にHonolulu Brewing & Malting Co. という会社によって発売されました。そして1920年~1933年の禁酒法時代をくぐり抜け、いくつもの企業に転売されながらも、ハワイ州の売上No. 1ビールとして君臨。ただその後は、次第に売り上げが落ち、ついに1997年に製造を中止。そして約10年の長いブランクを経て、2008年11月、現在プリモを所有しているPabst Brewing Co.からプリモを復活するという発表がされたのでした。ただ、原料になるCane sugar(さとうきび)はハワイ産のものを使用しているのですが、ボトルで売られるプリモは、Pabst Brewing Co.がカリフォルニアで作ってハワイに輸入。ドラフトのみをハワイの地ビール、カウアイ島のKeoki Brewingが醸造しているようです。
このプリモビール、飲んでいたのはもう30年近くも昔のことなので、味なんかすっかり忘れてしまってましたが、飲んでみると日本のラガービールに近い、スッキリとした味でした。ボトルにもIsland Lagerと書いてあるように、味わいや風味もあまり強くないので、バドやクアーズのようにキンキンに冷やして飲むのが良さそうです。
ハワイのビールといえばコナビールがありますが、コナビールは結構しっかりとしたクラフトビールといった味なので、喉を潤す1杯目はこちら、2杯目以降にコナビールと、飲み比べてみるのもお薦めのようです。
それでは40〜50代のサーファー&元サーファーの皆さん、
乾杯!
2012年がスタートしました。
昨年9月に「クラフトビアハウス・ラッシュライフ」の新規オープンを決意し、計画をスタートさせて3ヶ月が経過。オープン予定日までの、ちょうど半分の道程までたどりつきました。
当初はサーフィンのために毎週末通っていた鎌倉の地に、ショップをオープンさせるべく準備を進めてきましたが、紆余曲折、現在は世田谷桜新町でのオープンをめざし、準備を進めている日々を送っています。ただコチラもまだまだ未確定要素が多く、予断を許さない状況ですが、すこしづつ前に進んでいます。まだまだやること、決めなければならないことが山ほどありますが、一つ一つ確実にこなしてゆき、残り3ヶ月を有意義に過ごしていければと思っております。
そんな訳で、新年のご挨拶の定番ワード、「今年もよろしくお願いします」という言葉ですが、今は申し上げることはいたしません。3ヶ月後、無事にショップがオープンした際に、改めて皆様にご挨拶させていただきたいと思います。
では改めまして、
「新年、あけましておめでとうございます」
2012年元旦