#51 初音ミクでブレイクしそうな "VOCALOID" の可能性

今朝、ワイドショーを何気なく見ていたら、今更ですが<初音ミク>が世界的な盛り上がりをみせているといった話題の映像が流れていました。ただ局地的な盛り上がりを拡大解釈するいつものアレかと、あまり真剣に見ていなかったので前半部分はスルー。後半部分に、「ロンドンオリンピックのオープニングで<初音ミク>が歌うことを熱望」というコメントがあったため、それが引っかかり、そこからまともに見始めました。

映像はアメリカのどこか(場所は忘れました)で行われた、<初音ミク>のフィルムコンサート。しかも3DのCGアニメと、かなり本格的。観客は当然アメリカ人ですが、その数およそ1,000人。観客のノリやコスチュームは、日本のアニメファン?と何ら変わりのないものでした。<初音ミク>のコスプレが至る所にあふれ、それがまた日本人以上のクオリティだったりするので、本当に盛り上がっているんだと納得。そうしてロンドンオリンピックのオープニングに、レディ・ガガと並んで<初音ミク>が招待されるのでは、といったコメント。それはあり得ませんね。

 

番組では盛り上がりの理由の一つとして、自分が作詞作曲した曲を<初音ミク>に歌わせることが出来るソフトを紹介していました。開発したのはなんとヤマハ。ソフトの名前は「VOCALOID」といい、<初音ミク>以外にも、『鏡音リン(女性)』と『鏡音レン(男性)』『巡音ルカ』というバーチャル・アイドルにも対応しているとのこと(ついていけません)。たまたまテレビ局にそのソフトを持っていたAD君がいたので、その彼が実際にプログラムして歌わせていましたが、操作は比較的簡単で、歌うだけだと1時間もかからずにプログラムできるようでした。

このソフトの開発者(名前を忘れてしまいました)によると、いろんな人の音声を人工的に作る事が可能らしく、番組では植木等にパヒュームの「ポリリズム」という曲を歌わせていました(ソフトの名称はウエキロイドというらしいです)。何年か前にソニーの「QRIO」という、踊って歌うヒューマノイド型のロボットがいましたが、その音声はいかにもコンピュータ合成の、音の繋がりがぎくしゃくした感じの音でしたが、「ウエキロイド」の音声は、繋がりも滑らかで、普通に聴くとコンピュータの音だとはわかりません。ただ、音の強弱が苦手なようで、ちょっと元気の無い植木等となっていました。こうなると当然、その他の有名人、例えばジョン・レノンやエルビス・プレスリーなんかの新曲も作る事が可能なわけで、ポール・マッカートニーとマイケル・ジャクソンの第3弾コラボも可能なわけです。ただし、所詮は合成音声ですから、似せれば似せるほど魅力がなくなっていくようですね。これはロボットが人間に限りなく近づくと、ある時点で突然、嫌悪感を感じるという「不気味の谷現象」と近いものがあるようで、開発者は「人の声だと思わないで、楽器だと思えばその不気味さも回避できる」として、似てるけど?といった「?」の部分を残すようにしているとか。

 

今後はこの技術がどのような形で発展していくか、見当つきませんが、是非"VOCALOID" で作られたプレスリーやジョン・レノン、マイケル・ジャクソンの新曲を聴いてみたいですね。ただCDになっても恐らく買わないでしょうが。

あと、そうなった場合の著作権は、どこに帰属するんでしょうか。

ま、どうでもいいことですが。