デンマーク、コペンハーゲン港に佇むアンデルセン原作の「人魚姫」像。
この像、デンマークの世界的なビール会社「カールスバーグ」の二代目、カール・ヤコブセンが寄贈したようですね。昨日初めて知りました。
元々創業者であり父であるJ.C.ヤコブセンがアンデルセンと親しかったこと、カール自身がバレエ好きで、デンマーク王立劇場で上演された「人魚姫」に感銘を受けたことにより、彫刻家のエドヴァルド・エリクセンに制作を依頼したとのことです。
モデルは「人魚姫」の主役で、デンマーク王立劇場のプリマドンナだった、エレン・プリース。ただ、エレンが裸体モデルを拒否したため頭部のみのモデルとなり、エドヴァルドの妻で、E・H・エリック、岡田眞澄兄弟の伯母にあたるエリーネ・エリクセンが、首から下のモデルをつとめたようです。まさに「へぇー」ですね。
原作では腰から下は魚ですが、この像は二本足の足首の辺りまで人間と同じで、その先が魚のひれになっています。それは、モデルになったエリーネの脚があまりに美しく、鱗で覆うのがしのびなかったためとのこと。これも「へぇー」………ですね。
カールスバーグは世界140ヶ国以上にビールを輸出する、世界4位のビールメーカーですが、それも1883年に、カールスバーグ研究所のエミル・クリスチャン・ハンセン博士による「酵母の純粋培養技術」の開発によるもの。この「酵母の純粋培養技術」のおかげでビールの大量生産&供給が可能となり、グローバルなビール会社となったわけです。主力製品は「カールスバーグ・ピルスナー」と呼ばれるラガーで、日本ではサントリーがライセンス生産・販売を行っています。そのためかどうかは分かりませんが、クセのないスッキリ味で、冷やして喉を潤すタイプのビールだといえます。他に「ヤコブセン・ブラウン・エール」というエールタイプのビールも造っていますが、これは飲んだことがないのでコメントはできませんが、おそらく好きなタイプの味ではないかと想像しています。機会があれば是非飲んでみたいですね。
あと蛇足ですが、この人魚姫像は「シンガポールのマーライオン」、「ブリュッセルの小便小僧」と並んで、観光客をがっかりさせる「世界三大がっかり」観光名所に数えられているとのこと。
何となくわかるような気がします。